バイクに乗りはじめてついに3年
CB400SF Revoに乗りはじめて3年。この秋はついに車検です。
以前から検討していたのだけれど、先日ドリーム店へ行ってみた結果、ユーザー車検を敢行することにしました。車検と整備・点検を分離するということ。
さて、調べてみると事前に申請書類などを入手しておいたほうがスムーズなようなので、下見を兼ねて車検場にいってみました。
車検場へ行ってみると、工場と建物が2棟。一方が自動車検査登録事務所、もう一方が一般社団法人○○県自動車会議所。
組織的には、自動車検査登録事務所は、国土交通省の最末端の組織。つまり国の出先機関。○○県自動車会議所は一般社団法人。つまり外郭団体。役員名簿を見ると、運輸局管轄業界のお歴々の名前が拝見できます。
必要な書類や自動車重量税印紙、自動車検査登録印紙、自動車検査証紙は
○○県自動車会議所で購入です。
国土交通省はこういった雑務を、業界の団体に委託しているという事でしょう。
さらに、今回知ったのは、検査場で検査しているのは、自動車検査独立行政法人の方々だということ。ここも理事は業界と国土交通省のOBです。国家公務員ではないようです。あの敷地内で働いている運輸局の人って、はたしてどれくらい?
バイクのユーザー車検に必要な書類
○○県自動車会議所で必要書類を購入。
継続検査申請書が30円。自動車検査票と自動車重量税納付書は無料。点検整備簿が5円。しめて35円です。
点検整備簿は他のものでも代用できるそうですが、最初ですので買っておきました。
継続検査申請書 PDFにしたものはこちら
自動車検査票 PDFにしたものはこちら
自動車重量税納付書 PDFにしたものはこちら
点検整備簿 PDFにしたものはこちら
必要な経費は自動車検査独立行政法人のサイトが詳しい。
検査時に自動車損害賠償責任保険証明書(いわゆる自賠責)が必要になるので、任意保険と一緒に更新しておきます。今回は2年分で14,110円でした。
また、軽自動車税納税証明書(継続検査用)も必要。春に税を払っていないときは払っておく。
車検を受ける日が決まったら、自動車検査インターネット予約システムで事前に予約。
ここで、ユーザー車検に必要な書類をまとめておきます。
- 自動車検査票
- 自動車検査証(車検証)
- 継続検査申請書(専用3号様式)
- 自動車重量税納付書
- 軽自動車税納税証明書(継続検査用)
- 自動車損害賠償責任保険証明書
- 点検整備記録簿
当日までに必要事項を記載して、車検に臨みます。
いざ、車検場へ
その日は幸いにして一日休暇がとれたのだけれど、午前中は用事があったので、午後(第3ラウンド)に予約をしておきました。
13時過ぎに自動車検査登録事務所に到着。
○○県自動車会議所で以下のものを購入。
重量税印紙 | 3,800円 |
検査登録印紙 | 400円 |
審査証紙 | 1,300円 |
合計5,500円。
これらをすべて、指定の箇所に貼り付け、自動車検査登録事務所に提出。
いくつか訂正事項をその場で直して、いざ車検場へ。
ヘルメットをヘルメットホルダーに固定したまま、車検場へバイクを走らせます。
ここは公道じゃありませんので。
9月になって日差しはまだ強いものの、空気はちょっと爽やか。きもちいいー。
トップガンのトム・クルーズの気分。
ヘルメットつけてないと、こんなに気持ちがいいんだぁ・・・
自動車のレーンは数台の待ちがあったものの、二輪は待ち時間なし。
停止ラインでしばらく待っていると検査員がやってきて、フレームやエンジンを小さいハンマーでコンコンしながら点検。これで何が分かるんでしょうね?
車検場に入って、最初にマフラーの検査。マフラーにセンサーの管を突っ込んでしばらくすると、終了。純正なので、当然合格です。
自動車検査票を記録機に差し込んで、結果を記録。
このあと2回この作業をするのだけれど、これが大変。グローブをしていたのだけれど、外しておいたほうがよかったかも。あと、書類一式をクリアファイルに入れておいたんだけれど、業者の方たちは決裁板を使っている人もいた。決裁版があったらそのほうが楽かな。
そのあと、速度計やブレーキ、光軸検査を順次済ませて、無事に終了。
検査官の指示どおり、バイクをすぐ外において、検査場内の事務室に資料一式を提出。ここで、審査を受ける。
これが終わると、再び隣の自動車検査登録事務所に書類一式を提出。
提出してから数分で呼ばれて、ナンバープレートに貼るシールを受け取って、終了。
ここまで、到着してから40分ほどでした。
バイクのユーザー車検を受けてみて思ったこと
平日に時間がとれるならメリットが多い
メリットは以下の三点。
- 手数料の節約
- 車検と整備・点検の分離
- バイクが手元から離れない
何しろ、金銭的なメリットは大きい。整備工場に払う車検手数料がそのまま節約できます。今回直接かかった費用は、重量税などが5,500円。自賠責保険が14,110円。書類代が35円。合計で19,645円也。
それに関連して、車検と点検・整備を分離できるメリットも大きい。バイク屋に出向かないので、点検・整備の内容とタイミングを完全にコントロールできます。
さらに、バイクが手元から離れないのも大きな利点。ドリーム店に行った時の説明では、10日くらいかかると言われてましたから。整備の日数も加味されているのでしょうが、通勤に使用している身としては10日は長い。
これを機に、車の車検をユーザー車検にすることも考えます。
車検にまつわるいろいろな人の関係が、少し分かったこと
これも、大きな収穫。
車検場には、国土交通省と一般社団法人○○県自動車会議所、自動車検査独立行政法人の三者が関わっている。
さらに、車検を受けに来ているのは、大半が整備工場の人たち。つまり、バイクユーザーや自動車ユーザーから払われている車検にまつわるお金で動いている人がこんなにもいるってことです。
他の官公庁と比べると、身内の業者しかいないから、対応がどうしても無愛想。慣れていないともいえますが。
ユーザー車検する人が増えると、こういった色々なことも少しずつ変わるかもしれません。
なぜ継続検査申請書が有料なのか
なぜ継続検査申請書(専用3号様式)だけが有料なのか、どうしても気になったので調べてみた。
検索してようやく引っかかってきたのが、平成19年8月付けで国土交通省九州運輸局交通環境部消費者行政・情報課が作成した次のドキュメント
この消費者行政レポートの4ページに次のような記載があります。
問い合わせ
車の登録の際申請書(OCRシート)が何故有料なのですか。
対応
登録申請書(OCRシート)は申請内容を光学式読取装置が正確に読取ることが必要であり、読取装置の紙詰まりを防止するため、紙質、印刷方法等が定められており、製作に当たってこれらの基準満たすことが前提のため1枚あたりのコストも相当なものとなります。これらのコストを申請手数料に含めることで登録申請書(OCRシート)を無償で配布することも考えられますが、安易な書損じや必要以上の持ち帰り等によって結果的にユーザー負担増につながりかねない懸念があることから供給を国以外の者に委ね、有料で購入して頂いております。
なお、登録申請書は「自動車の登録及び検査に関する申請書様式等を定める省令」第6条第1項により、紙質印刷等について国土交通大臣の承認を受ければ誰でも製作、供給を行うことができます。
要するにOCRシートは高いんだから、申請者でコストを負担しろよってことです。
さあ、せっかくだから自動車の登録及び検査に関する申請書様式等を定める省令を見てみます。
第一条には、
第一条 この省令は、自動車に関する登録及び検査に関するOCRに用いる申請書等の様式等を定めるものとする。
とあるとおり、OCRの申請書の様式がこの省令で定められています。
さらに、第六条は以下のとおり
第六条 申請書等は、その紙質、印刷等について国土交通大臣(法第七十四条の四 の規定の適用があるときは、軽自動車検査協会)の承認を受けたものでなければならない。
2 申請書等は、折損し、又は汚損したものであつてはならない。
いろいろ書いてありますねぇ。
しかし臆することはありません。そもそも、国道交通省の回答の仕方がよくありません。
「対応」の前段では、
「OCR用紙は高いから、国土交通省が各都道府県ごとにある自動車会議所に有料で販売することにしている」
といっている。
そこで止めておけばいいのに、後段で「国土交通大臣の承認を受ければ誰でも作れる。」と主張しているのは、「誰でも作れるのだから、買うのがいやなら誰か作ったら?自動車会議所には有料で販売させるけどね。」と言いたいのでしょう。
腹が立ちますねー。
外から見てるとこんな会話が聞こえてきます。
自動車会議所:「国土交通省さん、普通の紙ぐらいは今までの委託料でいいけど、OCR用紙なんて指定されたらコストかさんで、今までどおりうまいいことできないじゃない。OCR用紙だけ売りつけることできない?じゃなかったら業務委託料を値上げしてよ。」
国土交通省:「まあ、自動車会議所さんにはいつもお世話になってるけど、業務委託料の値上げは難しいなー。申請書出すのは整備業者なんだから、コスト負担させればいいだろ。どうせユーザーから金とってんだから。有料化決定!」
ってとこ。残念ながら、「対応」の後段によって、その正当性が著しく損なわれる結果となっています。あーあ。
ユーザー車検が増えたら有料でなんかやってられないでしょう。
所得税の確定申告書もOCR用紙ですが、当然無料ですからね!!!
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