適合品をebayでイギリスから取り寄せた
我が家の大切な愛車、PEUGEOT 307SW。
そろそろ7年になろうかというところですが、去年の後半あたりから、リアゲートのガスダンパー(スタビライザーとかガススプリングともいうのかな、伸縮するつっかえ棒のこと)のガスが抜けてきた(ショックが抜けてきた)ようで、不意にゲートが閉まって、頭にゴン!!!が頻発するようになってきました。とくに年末年始に女神湖へ行った時は、早朝はとても寒いので、ガスダンパーが仕事をしていない有様。頭で支えながら、荷物の出し入れをするはめに。
さすがに直さないといけないと思い、いろいろ調べてみると、部品さえあれば取り替え自体は非常に簡単なようです。
問題は、適合品がどれかということ。
もとからついてるガスダンパーは、これ。
どうやらSTABILUSという会社の製品で、プロダクトナンバーは「4961NB 0600N」で「412/06 A19」が規格なのか?よく分からない。
この製品を直接買おうと思ったものの、さすがに見つからず。「PEUGEOT リアゲート ダンパー」ぐらいで調べてみるが、日本国内で売られている適合部品は、輸入品で2本1万円前後。こちとら素人なので、この値段が妥当かどうかもよく分からない。
国内で買うとすると、amazonなら
楽天なら
MONROE MAX LIFTプジョー 307:ワゴンSW【3H】用リアゲートダンパー【モンローマックスリフト】… |
ってとこでしょうか。
ほう、なかなか手頃な値段ですね。どうやらイギリスにあるらしい。
個人輸入かぁ。いっちょ、やってみますか。
で、ポチッとしました。
本体は2本一組で21.99ユーロ。
送料は14.99ユーロ。
しめて、36.98ユーロ。
これを、PayPalで支払い。
このとき、為替相場は、1ユーロだいたい120円くらいでした。
で、PayPalからの請求は、5,562円。
ということは、1ユーロが150円ですか。手数料25%ってとこ。取るなぁ。半端ないですね。この他に、入金されたものを売り主が引き出す時にも手数料を取るっていうんだからね。
約10日で日本へ到着
購入したのが、2013年1月14日。
で、24時間経たずに、ロイヤルメールのサイトで発送の準備完了を確認。
いつ日本に着くかなーと楽しみにしていましたが、結局1月23日に自宅に到着。
これは郵便局のサイトで確認。
成田についてから、三日程で自宅に着きました。
届いたガスダンパーはトルコのTST社製
無事についたガスダンパーはこれ。
商品名はTailgate Strutsって書いてある。イギリスの ウェスト・ミッドランズ、コヴェントリーからやってきました。
パッケージに、PEUGEOT 307 SW と書いてあります。売り主のCOMPANYBLUEさんが、梱包してるんですね。
パッケージを開けると、T.Ş.T. Lift のロゴが。トルコのブルサという町にある2000年操業の独立系メーカーらしいです。
わざわざ、トルコから来たんだね。
この会社には、製品の適合表一覧表があります。トヨタやホンダ、日産やスズキ車の適合表もあります。当然、PEUGEOTやBMW、VOLKSWAGENなどなども。
ガスダンパーの交換は10分で完了
あとは、新しいガスダンパーをグッと差し込めば、はまります。
むちゃくちゃ簡単。
今回思ったこと
ものによってはebayで探すのもいいかも
Paypalの手数料ぶんだくりぶりには閉口するものの、国内に売っていないものが安く手に入ることもある。今回は国際書留郵便で送られてきたので、少々時間がかかったものの、それが許容できるのならば、いい選択だったと思う。
また、国内で流通していないであろう部品なので、品質の善し悪しについて、事前情報はないもない。売り主は2年保証と言っているものの、実際保証を受けようとおもったらなかなか面倒なことになって、あきらめるんだろうし。
それにもかかわらず、この価格差を考えればチャレンジする価値はあるでしょう。
国内で素人が探せる適合品は10,000円前後。ディーラーに出すと、2万円近くかかる様ですから。今回は5,562円で直りました。何か不具合があったら、また記事にします。
一方で、内需に貢献するためにも、できれば国内メーカーのものを買いたいところ。まさか、国内に今回使ったようなガススプリングを作ってるメーカーがないとは思わないのだけれど、使える商品にたどり着けない。
あと、PayPalにあれだけの手数料を持っていかれるのもシャクですね。
これから、個人輸入の市場は拡大していくでしょうから、ebay-PayPal比べてまだ良心的な気がするYahoo!や楽天に、ここは頑張ってほしいところです。
ガスダンパーの交換は簡単
ガスダンパー(ガススプリング)にも色々あるのかもしれないけれど、今回のような形状ならば、交換作業はむちゃくちゃ簡単!!!
ヘッドライトの電球交換やバッテリー交換よりも簡単です。
部品を調達できるならば、自分でできます。
YouTubeにFord車のリアゲートストラット交換方法を1A Autoが説明した動画もあったりするので、参考にされてはいかがでしょう。
トルコ→イギリス→日本
2000年創業のトルコのメーカーの商品が、イギリスの仲介業者を通して日本にやってきたってことが、私にとってはエキサイティングな経験でした。amazonのような、いわゆる大手の会社でなく、どうやら地方都市にあるであろう仕入れ業者と、ebayを介してであれ直接取引できたのが、楽しかった。
TST社にしろ、COMPANYBLUEにしろ、都市を調べてみて「こんな所から来たんだなぁ」って想像するのが新鮮。
インターネットは世界に開かれているとはいうものの、こういうことでもないと調べもしないからね。
ここからは、ちょっと独り言
今回部品を調べて、取り付け方を調べて、イギリスから取り寄せるってのは、手間も時間もかかっています。10,000円ぐらい節約できていますが、時給に換算したらとても安くて割にあわないかも。
それでもなぜやっているのかっていうと、興味があったというのもあるけれど、出費を抑えたいというのが第一です。このブログでいろいろ書いている、バイクのメンテナンスも同じ。
このブログをご覧の多くの方も同じだと思いますが、ホントに給料が上がらない。
仕事の責任と量は増しているのに、この5〜10年くらい年収はほとんど増えていないんじゃないでしょうか。
とすると、自分でできることは自分でして、出費を抑えることを考えるようになります。
今回のメンテナンスに関して、JAPAN TODAYに載っていた、アメリカのとある大学教授のコラムの記事が頭の中で引っかかっています。(あとで探したものの、記事は見つかりませんでした。)
論旨はそんなに目新しいものではないです。
つまり、
- 昨今の先進国を中心とした不況の原因の一つは、情報化である。
- 情報化の進展により、中間層の仕事はソフトウェアにどんどん置き換わりつつあり、その中間層の仕事が激減している。
- この流れは不可避であり、将来的には医者や弁護士といった専門職も例外ではない。
というもの。
最近、なんとなく実感が湧きつつあるんです。
このブログで書いていることに関していうと、私がやっているVBAなんかも関係しているかもしれません。
事実、いままで人の目と手でしていたことを、個人が書いたプログラムで置き換えるなんてことは、数えきれないくらいしてきています。
以前は、「この浮いた労力を、他の事務に回して仕事の効率化と高度化を・・・」なんて考えていましたが、担当を越えて見てみると、人は減っていく一方です。
こんなことなら、やらない方がいいのかも・・・と思ったりもします。
話は脱線しましたが、私が自分で部品をわざわざ海外から取り寄せて、付け替えができたのも、インターネットが全世界に普及して、ガスダンパーの交換方法が分かって、適合品を調べて買い付けることができたからです。情報化が進展したおかげです。
便利になって財布から出るお金は減ったのですが、いつもお世話になっているプジョーのディーラーの収入は減りました。
私がこの記事を書くことによって、自分でガススプリングの交換をする人が増えると、修理工場の仕事が減ります。これは、バイクに関しても同じです。
件の大学教授が言っているように、この流れは不可避なのですが、自分がしているこういったことが積み重なって、経済全体のパイが縮小する一因になっているのかと思うと、少々考えさせられるのも事実です。
ただ、やはりこの流れは不可避なのだろうとも感じます。
悲観的な想像をすると、みんなが今より少ない収入で生活をして、自分で修理できるものは手間がかかっても自分で修理する。難しいことでも得意な人がコミュニティにいれば、その人にお願いをし、自分が得意なことはしてあげる。そんな相互扶助をより必要とする社会がくるのかもしれません。
いや、意外と悲観的ではないのかもしれませんね。
Mileage : 66,100km
Equipment is Nikon COOLPIX P310
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