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バイクのドライブチェーンの遊び調整とドライブスプロケット周りの清掃

チェーンの遊びを調整

ドライブチェーンの遊びが4cmになっていた

先日の記事で少し書いたのですが、昨年の年末あたりから、バイクを走らせていてエンジンブレーキをかけると「カラカラ・・・」と足下から音がするようになりました。どこから音がしているのか分からないので、とりあえずエンジンオイルを交換してみたものの、案の定何も解決せず。やっぱりチェーンかドライブスプロケットかな?と思っていたところ。

とりあえずチェーンの遊びを測ってみたところ、約4cm!!!
サービスマニュアルによると、ドライブチェーンの遊びは25mmから35mmとのことなので、完全にアウト。
ブログの記事を見てみると、前回チェーンの遊びを測ったのは夏だったか。そんな前のことだったのか・・・orz
だんだん月日が流れるのが早くなってくるなあ。

アスクルナットを緩める

足りない道具をそろえて、さっそくチェーンの調整。
まず、センタースタンドを立てておいて、リヤアクスルナットを緩めます。

アクスルナット1

リヤアスクルナットは24mmです。
手元に、24mmのメガネレンチはなかったので、購入。

リヤアクスルナットだけを回しても空回りするので、反対側のナットもメガネレンチで固定します。
アクスルナット2

アジャスタボルトで遊びを調整

リヤアクスルナットが緩んだら、左右のアジャスタボルトを均等に回してドライブチェーンの遊びを調節します。
アジャスタボルトは8mmのメガネレンチで回りました。
調整メモリ左

調整前の左側。
調整メモリ左

右側。
調整メモリ右
どちらも、スイングアームエンドが調整位置の一番奥になっています。
やっぱり、タイヤ交換した時も調整されていなかったのかな。

サービスマニュアルに「均等に回す」と書いてあったのだけれど、左右を均等に回すってのは、実際難しい。
結局よく分からなくなって、左右のドライブチェーンアジャスタの調整メモリを頼ることになりました。

遊びは、25mmに決定。
調整後の左側。
調整メモリ左(調整後)

調整後の右側。
調整メモリ右(調整後)
このチェーン、まだ使えそうです。

アスクルナットを締める

調整が済んだので、リヤアクスルナットをしめ直します。
緩める時と同じように、反対側のナットをメガネレンチで固定しながら、車用のトルクレンチで締めます。
車のタイヤ交換をする時は22mmのナットなので、24mmのソケットも購入。ただし、これは挿入角が12.7sq.なので注意。
トルクレンチ

締め付け
トルク値、88Nmで締め付けて終了。

ドライブスプロケット周りの清掃

シフトアームを外す

せっかくチェーンの張り調整をしたので、以前から気になっていてドライブスプロケットをチェック。
ドライブスプロケットにたどり着くには、ギアシフトアームとドライブスプロケットカバーを取り外さなくてはなりません。

割り締めボルトを外して、ギヤシフトスピンからシフトアームを取り外します。
ギヤシフトスピンドルとシフトペダルリンクのポンチマークは合っています。
ポンチマーク

割り締めボルトは10mmのメガネレンチで外しました。
割り締めボルト

外したところ。
割り締めボルト2

Y型ボックスレンチ購入

ドライブスプロケットカバーを外しにかかります。
ドライブスプロケットカバーを固定しているネジは5個。
そのうちの3個は奥まったところにあるので、メガネレンチでは外せない。
穴が狭いからソケットも入らない。
買ったのがこのY型ボックスレンチ。ホームセンターで800円くらい。Made in Japan?
Y型ボックスレンチ

刻印を見ると、「FPC 8 9 10 JAPAN 12L」。
YW-0810
どうやらフラッシュツール株式会社YW-0810という製品らしい。

これと同じなようです。JANコード同じだし。

 
 

ドライブスプロケットカバーを外す

最初は、この写真の正面と右側、ワイヤクランプを同時に固定しているネジから取りかかります。
ネジの位置1

中段。
ネジの位置3

ギヤシフトアームの右下。
ネジの位置4

ウォーターポンプの下側。それぞれ深さがビミョーに違いますね。
ネジの位置5

5本のネジの比較。
ギアシフトアーム右下のネジが一番短い。
パーツリストを見ると、ウォーターポンプ下側のネジがちょっと長いようです。
他の3本は同じネジ。
ネジの比較

スプロケット周辺を清掃

ついに、ドライブスプロケットカバー、オープン。
ドライブスプロケットカバーの汚れ
予想通りというか、なんというか。すごいことになっている。
ちなみに、写真上側が前方。右側が下方。

拡大写真。
ドライブスプロケットカバーの汚れ1

お次は、ドライブスプロケット。
さーて・・・
ドライブスプロケットの汚れ1
うひゃ!!!
写真を拡大すると分かりますが、一番狭い部分ではチェーンとダストが接しています。
たまっているダストをチェーンで書き出している状態。

で、そのダストの行き先は・・・
ドライブスプロケットの汚れ2
大変な状態。
そっか、ここも定期的にメンテナンスしなくてはならないのだなぁ。

たまったダストを、割ばしで搔き出します。
ドライブスプロケットの清掃

清掃後。
頑張ればもう少しできたけれど、もう寒くて限界。
ドライブスプロケットの清掃1

ドライブスプロケットも一応見ておく。
まだ大丈夫・・・ですよね。
ドライブスプロケットの点検

ついでなので、サービスマニュアルの指示通り、ドライブチェーンスライダも見ておきます。
別段異常なし。
ドライブチェーンスライダ

清掃して出てきたスラッジ。
これで全体の8割ぐらい。結構な量です。
スプロケットのスラッジ

清掃後のガイドプレート。
これも、寒くてここまでが限界。
ガイドプレート

清掃後のドライブスプロケットカバー。
こんなもんでしょ。
ドライブスプロケットカバー

カバーとギアシフトアームを装着

セットして・・・
ドライブスプロケットカバー1

固定。
ドライブスプロケットカバー2

最後にギアシフトアームを割り締めボルトで固定。
ギアシフトスピンドルとシフトペダルリンクのポンチマークを合わせることを忘れずに。
ドライブスプロケットカバー3
指定トルクは17Nmなのだけれど、狭いところなので手持ちの工具ではトルクレンチが使えなかった。
ま、締め付けすぎずに「10」の字が同じくらいの傾きだから、いいでしょ。

ライディングインプレッション

上記の作業、実際には2週にわたって行いました。
先にチェーンの調整をしたのだけれど、それだけで「カラカラ」の音はなくなりました。
それだけでなく、ライディングフィーリングが格段に向上。
バイクの性能も、ライディングテクニックも2割増!!!って感じ。

具体的には、アクセルを開ける時も締める時も、アクセルに対するバイクの追従性が向上。
アクセルを開けてから駆動力が発生するまでのタイムラグがなくなったし、アクセルを締めにかかる時にビミョーにアクセルを開けておく時も、意に反して駆動力が失われることもなくなった。とても繊細な操作ができるようになりました。
裏を返せば、これらは元からバイクの性能としてはできていたことなのだけれど、チェーンの遊びが増えていたことが原因でできなかったわけで。
こまめにメンテナンスしなきゃいけませんね。

そんな感動を残しながらしたのが、ドライブスプロケットまわりの清掃。
なんとなくひどいことになっていそうだとは思っていましたが、予想通り。
ここも、定期的なメンテナンスが必要ですね。
走行距離約14,000Kmでこれくらいの汚れがたまるということで、これを読まれた方の参考になればうれしいです。

Mileage : 14,400km
Equipment is Nikon COOLPIX P310



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